教育よもやま話第4号(6月2日配信号)

タイトル 教育よもやま話第4号
本 文 【教育よもやま話第4号】
〜松井直輝の教育に役立つメルマガ〜

 1日の配信予定がメールの不具合のため遅れました。申し訳ありません。
 教育よもやま話もご好評につき、皆様からのご要望にお答えしまして今月から月3回(1日、11日、21日)に配信をさせて頂きます。さらにパワーアップしますのでよろしくお願い致します。

4.150%アップした園児募集 苦難観(母への感謝)

大阪の幼稚園の園児募集は10月1日です。
この日に来年度の園児数が確定します。
民間の会社で言いますと、一日で来期の売り上げが確定するということです。
ですから10月1日はとても大切な一日なのです。
今は少子化でどの幼稚園も園児募集には苦労しています。
特に平成13年2月7日に母が亡くなってからは大変でした。
今思えばどん底の6年間でした。
平成12年の夏休みに家族で旅行に行きました。
そのとき階段を登りながら「普段運動しないから階段を登るのもしんどいわ。」と母は言っていました。
旅行から帰り近くの病院に胃の調子が悪いからということで受診すると、即入院を促されました。
入院してまもなく胃がんであることが発覚し、胃の全摘手術を行うことになりました。
胃の手術くらいなら死ぬことはないと私は思い、母が留守の間の幼稚園をしっかり守ることが私の役割と考え仕事に取り組んでいました。
今までは三石台幼稚園の園長でしたが、突然2学期から晴美台、城山台の園長代理を務めることになりました。
手術当日も当然のように仕事をするつもりでしたが、気丈な母が珍しく「手術の日に来て。」と言うのです。
そう言われれば仕方がないので付き添いました。
今思えば母はもうすでにこの時に自分の命のことを察知していたのかもしれません。
結果は手遅れでした。
腹膜播種といい、おなかの中は癌だらけでした。
医者からは3ヶ月の命と宣言されました。
普通はこのような状態のときは胃の摘出はしないそうですが、あまりにも胃からの出血がひどいため、それを止めるために摘出しました。
ここから人生が変わりました。
余命3ヶ月。
これからどうしたらいいのか迷いました。
しかし必ず母は治ると信じ治療に取り組みました。
家族会議の結果母には余命3ヶ月と言うことは伏せて、希望を持って治療に取り組むようにしました。
それから6ヵ月後の2月7日、母は帰らぬ人となりました。
命をかけて築いてきた幼稚園には2学期からは一度も足を踏み入れることなくこの世を去っていきました。

不幸は突然来るから不幸です。
私がお世話になっている浄真寺の西端春枝先生にこんなことを言っていただいたことがあります。
「仕事わな、嫌でもせなあかんときがある。したくてもやめなあかんときがある。」
母はしたくてもできなかったのです。
私は何が何でもしないといけない状態です。
父と二人力を合わせ頑張りました。
まずは人の整備をしました。
各園に副園長を配置し、学園の事務長を採用しました。
園外から新規に4人を採用して、平成13年度から私が三園の園長を兼任してスタートしました。
ここからがまた大変です。
悪戦苦闘の毎日です。
目の前のことに必死の毎日でした。
園児も年々少しずつ減っていきます。
ある母親からはこんなことも言われました。
「あんたの幼稚園に入れたのとちゃうで。お母さんの幼稚園に入れたんやで。」と。
世の中にはひどいことを言う人がいるものです。
しかし負けてはいられません。
歯を食いしばって仕事に取り組みました。

あれから6年後の平成18年度の園児募集です。
晴美台幼稚園は、当時年少85人でした。
10月1日の園児募集では128人の人が集まってくださいました。
150パーセントのアップです。
三石台も目標を達成しました。
城山は目標には手がとどかなったものの園児数が増えました。
実は私が幼稚園に就職して三園すべて園児が増えたのは初めての経験でした。

「量質転化」と言う言葉があります。
酒も飲み過ぎれば毒になると言う意味です。
コツコツコップの中に水をため続け、表面張力の状態であと一滴コップに入ると一気に水が溢れ出すようなものです。
子どもの成長もなだらかな右肩あがりで成長するのではなく、ある時を境に一気にぐっと成長することを量質転化といいます。
平成18年度にこれが起こりました。

これも多くの方のおかげです。
その中でも母の力は大きかったです。
母が命がけで私に伝えたいことがあったのでしょう。
母が死んでくださったおかげで今の私があります。
もし、今一つ願いが叶うなら母に会いたいです。
母がいなくなったのはとても悲しいですが、そのおかげで今の私があります。
母の死に感謝です。
苦労させていただき今の私があります。
このような苦難にあったときが大切です。
苦難福門と言います。
苦難は幸福への扉だと言います。
ウエルカムトラブル!困難よ我に来たれ!私を強くするから!とも言います。
苦難にあったときいかに前向きに考え、行動できるかが大切です。
こんな考えを「苦難観」と言います。
大平光代さんは「必ず出口はある。」と言いました。
良いことも悪いことも必ず始まりがあり終わりがあります。
永遠に悪いことは続きません。
必ず朝がやってきます。
本当にありがたいことですね。
母に感謝。








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