教育よもやま話第16号(10月1日配信号)

タイトル 教育よもやま話第16号
本 文 【教育よもやま話第16号】〜松井直輝の教育に役立つメルマガ〜

16.イメージの大切さ  言葉の影響力

「良い幼稚園選びのポイントは何ですか」とよく聞かれます。
そのようなときに私は「どんな子どもに育てたいのですか。」と必ず聞きます。
そのイメージに合った幼稚園を探すのが一番だからです。
しかし多くの人は明確に子どもの将来像のイメージを抱いていません。

私は心理学の専門家ですからよく子育ての相談を受けます。
その一つをご紹介しましょう。
今回の相談にあがっているお子さんはうろちょろしてわけのわからない行動を取るお子さんでした。
私はお母さんに「どんなお子さんに育てたいですか。」と質問しました。
お母さんは「そんなこと考えたことありません。」と答えました。
「それではどんなお子さんだと思いますか。」と聞くと、「この子は理解に苦しむわけのわからない変な子どもです。」と答えるのです。
「ということは、大切なお子さんのことをわけのわからん変な子どもだと思っているのですね。」と言うと、「いえ、違います。父親も同じことを言っています。こいつお前に似て変な子やなあ。」と。
「ということは、ご両親そろって大切なわが子に変な子や変な子やと思っているのですね。」と伝えると、「いや違います。おじいちゃんおばあちゃんも同じことを言っています。」という返事が返ってきました。
つまり、一族そろって大切な子どもに「変な子や」「変な子や」というイメージを無意識に持っているのです。
ポイントは無意識にそのような否定的なイメージを持ってしまったことです。
お子さんにどのような言葉で関わっていますか。
その使っている言葉をヒントに、無意識に抱いている子どもに対するイメージを確認しましょう。
イメージとは期待感です。
無意識に期待感通りの子どもに育ちます。

ピグマリオン効果を知っていますか。
これは、期待を持てばそのとおりになるという心理学の用語です。
ピグマリオンとはギリシャ神話に出てくる彫刻家です。
彼は木彫りの女性像を彫りました。
それがあまりにも美しい女性に出来上がったので、彼女に恋をしてしまいました。
ピグマリオンはこの女性が本当の人間になればいいなという熱い期待感を持ちました。
その熱心さに愛の女神アフロディーテが胸を打たれ、弓矢を放ち、その弓が木彫りの女性像の胸に命中し、人間になったというギリシャ神話です。
願いは叶うというギリシャ神話です。

これをミュージカルにしたのがマイ・フェア・レディです。
ヒギンズ教授がみすぼらしい花売り娘のイライザを美しい貴婦人に仕立てる話です。
花売り娘は花売り娘らしい言葉を使い、汚い身なりをし、ぞんざいな態度をとります。
周りの人たちはそのようなイライザを見て花売り娘としての期待感やイメージを持ちます。
結果花売り娘のままです。
同じ女性なのに、イライザに美しいドレスを着せ、言葉使いや態度を変えると、周りの人たちは貴婦人やレディのようなイメージを持ち、その期待感にイライザも応えるというストーリーです。
期待感が人を変えるという話です。

これをアメリカは実験しました。
小学1年生のクラスにペーパーテストをしました。
その結果を心理学の専門化が分析し担任にこう伝えました。
「A君、B君、C君は成績が伸びますね。しかもリーダーシップを発揮する優しい子になります。残念ですが、X君、Y君、Z君は成績が下がりますね。しかも心が荒み問題児になります。」
1年後 A君、B君、C君は心理学者の言う通り成績が伸び、リーダーシップを発揮する心優しい子になりました。そして、X君、Y君、Z君は成績が下がり、心が荒み問題児になりました。
そこでどうしてこのようなことが予想できたか注目されました。
どんなペーパーテストだったのでしょうか。
実はどこにでもある普通のテストでした。
しかも、適当にA君、B君、C君、X君、Y君、Z君を選びました。
要点は、担任の先生が無意識に期待感を持ったことが原因でした。
子どもたちは、担任の先生の無意識な「A君、B君、C君は良くできるんだ。しかし、X君、Y君、Z君はだめなんだ。」という期待感に応えたのでした。
恐ろしい実験です。
これが公になったときには大きな問題になったことは言うまでもありません。

子どもたちにどのような言葉を使っていますか。
無意識にどのようなイメージを持っていますか。
もし否定的なイメージを持っていたら即書き換えましょう。
これは大人にもいえます。
あなたはどのような女性ですか。
美しい女性と思っていますか。
どのような妻ですか。
そしてどんな母ですか。
無意識の間に自己イメージを持っていますね。
そのイメージを強化するような子育てをしていきます。
まずは自己に気づきましょう。
私の「あかんおかんの共育問題」では、お母さんを8つのパターにわけています。
まずは自己に気づき、理想像を知り、目標を立てて取り組みましょう。
これが親の養育スタイルになってきます。

ぜひ一度私の本をお読みください。

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